第13話

愛絵理 Jul.5

彼は今眠っているので、もう少しだけメール書きます。(妬け!)

私に家族がいないってこと、どうして解ったの?(あなたってスゴイ・・・ってか?!) やっぱり性格にどこか欠けている所があるのでしょうか?でも、逆に私はあなたが両親の深い愛情に包まれて育った事は容易に想像がつきました。(ウソです) 悲しいことですが、自分とと正反対の環境で育ってきた人はすぐにわかるのです。 だから一度、全てを捨てることができるかと聞いたのです。

でも同時に虚しい問いかけであることも解ってました。絶対に全てを捨てるなんて出来ないだろうし、仮に出来たとしてもいずれはそのことによって私を恨むようになるでしょう。やはり私自身のベースになっているのはこれまでの境遇です。 別に自分で悲劇のヒロインになる気はないけど、(なろうとしてます!)他の人が羨ましく感じたことはこれまでに何度もあります。

大学を辞めたっていう話は一度したかもしれませんが、続けることは出来ませんでした。勉強は好きだったので、当時面倒見てくれていた人の勧めもあって受検しました。 京都大学、同志社、関西大学に合格できて、(新たな設定、”あえり才女”伝説です)特待生制度と通学の問題から一番負担の少ない関西大学(ボクの地元の大学です。つじつま合う話をしないといけないのでね)に入学しました。古文がすごく好きで、平安文学を専攻したいって思ってたのですが、結局色々事情があってすぐに辞めざるを得ない状況になってしまいました。(事情考えないと・・・)

大学では青春を謳歌して、恋に遊びにとみんな楽しそう。 隼人さんは私の分まで大学生活を存分に謳歌して欲しいと思います。

私はさっき、また過換気症候群の症状が起こりかけ、怖くて震えていました。(笑いで震えて・・)今は精神安定剤が効いてか落ち着いてきましたが、今日みたいに何かが起こるとすぐに体に現れるのです。強くならなくっちゃと思うのですが、、、。 

でも、隼人さんからのメールは安定剤よりもよく効くよ。(笑い止めが必要だけどね) 少なくとも、私の事を思ってくれている人が存在するんだって安心する。想像することも同じで、言葉にしないことも分かり合える。多分、私は本当は隼人さんと出会う筈だったんだよね。それを神様がミスして赤い糸を掛け間違えたんだね。居眠りでもしていたのかな、、、。 私が死んだ時はこのこと絶対にクレームつけてやるんだから。(書きながらさむくなってきました。ボクって一体・・・)

それではあとどれくらいメールできるかわからないけど、またメールします。来週にはタイのバンコクに発つ予定です。おやすみなさい。

///新しい刺激を彼に与え続けることにしました。あきらめちゃうと面白くないしね。彼はすごく自尊心が高いみたいなので、あえりは才女という設定を加えました。これはかなり効果的だったようです。/// 

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