第12話

隼人 Jul.4

すべて送ります。火曜日には速達で送ります。(そんな手で住所知ろうったってダメだよ)木曜には着きます。あえりが絶対受けとってね。何か封筒にキーワードを書く。(”らぶがー”とかどう?)彼氏にばれないための。それを考えて!住所も教えてね。 (幼稚だ・・・あまりにも幼稚な戦法)

俺のことも生涯ずっと覚えておいて!「鈴木隼人」といいます。(仮名にしてあります、慈悲です)この先、いつかどこかで出会うことを信じている。何十年先か、俺が結婚している時かもしれない。その時も「ソウルメイト」でいたい。 そろそろ七夕だね。ここにもまた出会えない彦星と織姫がいたね。(・・・・。)俺達の伝説も変えれるものなら、変えてみたい。

///既に伝説の主人公になりきっている彼・・・。おーまいがー!///

 

隼人 Jul.4

あえりは、はずれくじを引いて、ずっと当たりくじにならないかなぁと思って、ずっと持っているタイプですね。そのくじは決して換わることはないけど、その心が好きだよ。(あんたもハズレ引いてるんだけど分かってる?いや、ある意味アタリ引いてるともいえるな・・・)

本当にどんな女であろうとも、女に手をあげる男は最低だ。人間のクズだ。彼は、あえりが世界で一番いい女の子であることに気づいていないね。(あんたはネカマって気付いてないね・・・)駄目な男でも、愛し続ける女は美しい。彼のそばにいてあげな。(え?!あきらめちゃうの?) あえりがいないと生きていけない人間だよ。こういうのをひもって言うのかな。俺はあえりとの別れも予想できた。二人の行方も予想できるよ。

これから先二人は、お互いに支えあって生きていくでしょう。そうしている時に、あえりは子供を身ごもる。いわゆる「流れ」で結婚するだろう。または、「本当に俺の子なのか〜!?」と、あえりを信用しない夫。やがて子は生まれ、幸せが訪れる。毎日が二人で必死に生きて楽しい日々。そして、ある程度、裕福になると夫はあえりを捨てます。いろいろな理由で。または、子供まで持っていくかもしれない。そして、あえりは独りぼっち・・・そうならないことを祈ってるよ。幸せなあえりでいて欲しい。

///前から思ってましたが、彼は少し妄想癖がありますね。やばいよ、こういうの。///

 

隼人 Jul.4

今さっきの俺のメール、かなりいやらしいな。イヤな奴と思ってくれていいよ。(前から思ってるよ・・・)俺はそうなって欲しくないだけ。もしそうなったら、今度こそは俺の登場! 

ところで、さっきのあえりの想像の話し、あれと全く同じこと(せりふまで)を俺も想像していたよ。(え?!嘘・・・) これも不思議だね。簡単にお互いの想像まで同じになってくれるんだね。俺達は!身体が震えるよ。(違う意味で震えるよ・・・こっちは)

それと、家族の話し。俺はあえりにあえてそのことについて、尋ねませんでした。なぜならば、あなたのメールだけで、そのことがわかりました。(ホンマかいな・・・)俺は家族に愛情を注がれて、育てられました。貧乏だったけど、家族はずっと俺を支えてくれた。予備校だって、行くお金がないのに借金してムリをして行かせてくれたり、早稲田には受かったけど、お金がなくて行かせてもらえなかった。(勉強はできるんだね、はやとくん)国公立大しか行かせてもらえなかった。お父さんとお母さんはまた、借金をしてまで、俺を大学に行かせてくれました。感動して何度も泣きました。大切に思われていることをこの齢になって感じた。これが、俺の全てを捨てれない理由。ごめんね。それがあえりの彼氏に負けている点なんだ。だから、あえりが彼氏のそばにいたいんならいればいいんだよ。
///うーん、諦めかけてきてますねえ。これは何とかしないと面白くなくなってしまう。うーん・・・/// 

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